精神科のご案内


特色

 荏原病院精神科はスタッフを一新し、新たなスタートを切りました。当科は総合病院における数少ない有床精神科として、外来やデイケアに加えて開放病棟での入院治療を行っております。また、リエゾン・コンサルテーション精神医療や緩和医療にも積極的に取り組んでおり、身体各科の医療が円滑に行えるよう、専門的ケアを提供しております。

 入院治療は、統合失調症、感情障害、不安障害などをはじめとする精神障害全般を対象としますが、開放病棟での入院となるため比較的軽症の患者さんが主となります。医師、看護師、心理士、薬剤師、精神保健福祉士などの豊富で多面的な人的資源に加え、各種の検査や治療に用いる高度な医療機器など、総合病院ならではの恵まれた医療資源を生かした、きめ細かいケアを目指しております。そのような医療を基本としてはおりますが、当科には豊富な臨床経験とノウハウが蓄積されており、重症の患者さんに対応することも可能です。また、総合病院という背景を生かした合併症医療も得意とする領域です。平均在院日数は1か月前後で、短期間での集約的な入院治療を行っております。外来治療は、入院治療と同様に広く精神障害全般を対象としますが、パーソナリティ障害、アルコール・薬物依存、発達障害、てんかん、小児の精神病など、特に専門性の高い分野については他の専門機関に紹介させていただくこともございます。

 現在、当科は再建途上ではありますが、大田区における精神科医療の中心的施設の一つとして、地域の皆様の多様なニーズにお応えするよう、最大限の努力を続けて参ります。


  • デイケアについて
     当院には、首都圏における総合病院には珍しく精神科デイケアが併設されており、地域の患者さんに理想的な治療環境を提供することが可能となっております。当院のデイケアは早期退院と社会復帰の促進を円滑に行うための精神科デイケアと位置づけられ、1日30人を限度とする小規模デイケアとなっております。詳細はこちら

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専門外来のご案内

    【脳梗塞・脳出血後のうつ病(Post Stroke Depression; PSD)専門外来について

     我が国において脳血管疾患は第4位の死因であり、毎年12万人前後の方が亡くなっています。しかし脳血管障害を発症する患者さんの多くは、幸いにして命を落とす事はありません。

     脳血管障害を罹患した患者さんたちが脳梗塞・脳出血後のうつ病(Post Stroke Depression; PSD)を発症することは一般にはあまり知られておりませんが、その数は非常に多く、軽いものを入れれば40%近くにのぼる患者さんが抑うつ状態になると報告されています。PSDを放置すると、うつ病それ自体によってQOL(生活の質)が大きく低下することに加え、リハビリなどに対する意欲も低下するため、長期的な予後(治療成績)が悪くなることが知られています。さらに、PSDが放置されて治療が適切になされないと、生命予後まで悪くなる(寿命が短くなる)ことも複数の研究で示されています。

     当科部長は日米で医師免許を取得し、PSDの診断や治療について 米国で10年以上にわたって臨床および研究に従事しており、これまでに国内外で多くの患者さんのケアをしてまいりましたが、このたび当院におきましてもPSDの専門外来を開始することといたしました。診療には時間を要するため多数の患者さんのケアは困難ですが、地域でPSDに苦しむ患者さんのために最大限努力したいと考えております。

     PSDと思われる患者さんのご家族の方、担当医の先生方、もしくは脳梗塞・脳出血後に“なんだが元気が出ない”“何もかも楽しめない”などと感じ、専門的な治療を希望しておられる方、是非当科にご相談ください。初診は毎週月曜日です。治療は多くの場合半年前後、その後は地域の医療機関にご紹介することになります。残念ながら現在の治療技法には限界がありますので、重篤な失語をもつ患者さんなど、お受けしかねる場合が稀にございます。ご理解いただけると幸いです。


    <Selected References>
    1. J Neuropsychiatry Clin Neurosci. 2010 Winter;22(1):75-84. Subgenual cingulate theta
     activity predicts treatment response of repetitive transcranial magnetic stimulation in
     participants with vascular depression. Narushima K, McCormick LM, Yamada T, Thatcher
     RW, Robinson RG.
    2.Br J Psychiatry. 2007 Mar;190:260-5. Effect of antidepressant therapy on executive
     function after stroke. Narushima K, Paradiso S, Moser DJ, Jorge R, Robinson RG.
    3.Repetitive transcranial magnetic stimulation as treatment of poststroke depression: a
     preliminary study. Jorge RE, Robinson RG, Tateno A, Narushima K, Acion L, Moser D, Arndt
     S, Chemerinski E.
    4.Am J Psychiatry. 2003 Jun;160(6):1157-62. Does cognitive recovery after treatment of
     poststroke depression last? A 2-year follow-up of cognitive function associated with
     poststroke depression. Narushima K, Chan KL, Kosier JT, Robinson RG.
    5.J Nerv Ment Dis. 2003 Oct;191(10):645-52. The effect of early versus late antidepressant
     treatment on physical impairment associated with poststroke depression: is there a time-
     related therapeutic window? Narushima K, Robinson RG.

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診療実績

【入院・外来別患者数(平成27年度)】
入院患者 8,803名(延入院患者数)
外来患者 新患 716名
再来 20,245名
【デイケア利用者数(平成27年度)】
4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 合計
開設日数 17 16 18 17 14 15 17 15 16 15 16 17 193
利用者数 58 58 61 58 54 54 54 55 55 54 54 54 699
のべ利用者数 440 364 454 408 334 334 370 333 364 317 332 331 4,381
のべ見学者数 27 25 29 17 4 13 2 23 28 23 5 0 196
 
【代表的疾病(上位5位)(平成27年度)】
 
順位
病名
患者数
1 統合失調症 94
2 睡眠時無呼吸症候群 37
3 躁うつ病 32
4 うつ病 30
5 認知症 28

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スタッフ紹介

医師名 専門分野 資格
◎部長 なるしま けんじ
成島 健二
臨床精神医学一般
感情障害
精神保健指定医
精神神経学会専門医・指導医
総合病院精神医学会特定指導医
日本医師会認定産業医
厚生労働省臨床研修指導医
医学博士
東京医科歯科大学臨床教授
米国アイオワ州医師免許
アメリカ精神医学会 インターナショナルフェロー
医長 みつさだ ひろお
光定 博生
臨床精神医学一般 精神保健指定医
精神神経学会精神科専門医・精神科専門制度指導医
一般病院連携精神医学専門医・医学指導医
電気けいれん療法講習参加
平成27年度第1回光トポグラフィー検査講習会修了
自殺未遂者再企図防止事業 研修会修了
精神科薬物療法研修会修了
精神腫瘍学の基本教育のための都道府県指導者研修会
日本専門医機構認定精神科専門医制度専門研修プログラム統括責任者講習会修了
東京医科歯科大学医学部附属病院指導医講習会修了
医長 いわた よしお
岩田 愛雄
臨床精神医学一般
緩和医療
精神保健指定医
精神腫瘍学の基本教育のための都道府県指導者研修会
医員 いしづや あさみ
石津谷 麻美
精神科 精神保健指定医
日本精神神経学会精神科専門医・精神科専門制度指導医
日本医師会 認定産業医
公社医員 くりやま かずこ
栗山 和子
臨床精神医学一般

◎は、連携担当医師です

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